焙煎と抽出

お客様から エスプレッソに合う豆を
尋ねられたが、ショーケースの17種類中、
4種類しかお薦めできなかった。

エスプレッソ派の方には申し訳ないが、
当店のお客様は卸先を含め 9割近くが
ドリップのため、ドリップで美味しく淹れられる
ことを一番に考えた焙煎にしてある。

ドリップ方式であれば、ペーパー、ネルを問わず
コーヒーメーカーでも問題はない。また、サイフォンや
プレス式(浸漬法)にも対応できる。

しかしエスプレッソだとそうはいかない。
エスプレッソは単に深く焙煎すれば良いという
ものではなく、エスプレッソに合わせた
焙煎方法(技術や工程)があるからだ。

以前 「エスプレッソ NEO」というブレンドを販売し
好評ではあったものの、エスプレッソ用に
焙煎した豆でなく、ドリップ抽出に合わせた豆の
流用だった為、納得がいかず販売を中止した。

豆の販売店である以上、出来るだけ多くの方の
嗜好や抽出法に対応できる焙煎をしたいところだが、
どのようにでも淹れられるコーヒー豆というのは
つまらない味になることが多い。
特化するということは拘りでもある。

拘りの料理人だった父の口癖を思い出す。
「何でも屋に旨い物はない…」
 
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