移り変わり

私はコーヒーに関わり30年、独立して15年になるが
振り返ると、コーヒーは曖昧であったように思う。

特に昔は、ブルーマウンテンは"英国王室御用達"
キリマンジャロは"ヘミングウェイの小説"
モカマタリは"コーヒーの貴婦人"など、イメージ優先で
農園、生産者などの詳細は語られなかった。

ところが最近はスペシャルティコーヒーという言葉も
定着し、コーヒー環境が整備されて来たと感じる。

例えるなら、これまでは日本中で収穫された米を
地域や新古米関係なく混ぜ合わせ、イメージで
"富士山"と名付けたり"日本米"と輸出するのみだったが
"あきたこまち"や"魚沼産コシヒカリ"100%の新米も
出荷を始めたと言えば解り易いだろう。

当店もその"あきたこまち"や"コシヒカリ"に当たる
コーヒー総収穫量の僅か10%という、スペシャルティや
プレミアムなど、素性や風味の優れた豆を取り扱っている。

良質なコーヒーが増えたことは喜ばしく、口に入る
という点からも安心なのだが、新たな悩みも生じる。
良い豆を知ると常にそれを期待してしまうのだ。
しかし農作物のため安定は難しい。

エルサルバドルのパカマラは2010年の方が好きだった。
同じサンタテレサ農園の豆なのに2011年はやや弱い。
それでも十分に美味しいのだが…。
コーヒーもヴィンテージなどと言い出すのだろうか。
 
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