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| 皆様こんにちは、マスターひとりごとの第六話です。第四話から紅茶についてお話をしてきました。珈琲党の方も雑学と思って、もう暫くお付き合いくださいませ。 前回「茶は東にありき」ということで、お茶のルーツはすべて中国にあるということをお話しました。ところが現在、ティーカップなどの茶器や、午後のお茶といった喫茶の習慣など、私たちが目にする紅茶文化の多くはイギリスで発達したものです。茶の消費国である英国において、そのような紅茶文化が発達した背景には、さまざまな歴史の積み重ねがあります。(今回も少々かためのお話になってしまいそう、嫌な予感、、、皆様、ごめんなさい。) そのイギリスも、古くはコーヒーハウスとよばれる喫茶店でコーヒーを飲むのが主流でした。(現在アメリカといえば、アメリカンという言葉に代表されるように、「国民的飲み物=コーヒー」ですが、もともと、アメリカにも紅茶が主流という逆の時代があったのですから、歴史とは不思議なものです) そのロンドンの商業地帯に次々と誕生したコーヒーハウスでは、お茶も一応飲まれてはいたのですが、やはり始めは緑茶でした。しかもコーヒーハウスはあくまでも男性(文士や商人たち)の社交場であったため、現在のように女性や子供たちが茶に触れる機会はほとんど無かったのです。 当時、英国に輸入されていた茶はすべてオランダ経由のものでしたが、オランダとの戦争に勝利を収め、その後ようやく中国のアモイから、お茶が直接輸入されるようになりました。そのときアモイに集められるお茶はすべて紅茶に似た半発酵茶「武夷茶(bohea)」だったのです。武夷茶は茶葉の色が黒かったことから、前にも少し触れましたが「black tea (ブラックティー)」と呼ばれ、それまでの緑茶に変わり、西欧におけるお茶の主流になったのです。 イギリスにおいて緑茶よりも紅茶が飲まれ、また独自の紅茶文化が発達したのは、このことが大いに関係しているといわれています。これを機に英国にも大量の紅茶が入るようになったため、コーヒーハウスばかりでなく、上流の家庭にも紅茶が普及しました。そして、次々とティーガーデンがオープンし、一般家庭でも女性主体のアフタヌーンティーの風習が生まれ、それが今では、「紅茶=イギリス」といわれる程の文化を持つまでになったのです。 現在日本においてもちょっと気のきいた所では、英国文化を味わえそうなティールームがたくさんあります。アフタヌーンティーセットなどもあり、気軽に雰囲気や英国文化を楽しむことができるのは、とても良いことだと思います。ところが、スタイルは気軽に楽しめるのですが、味については、なかなか気軽にとはいかない紅茶が多い気がします。パートTの中でもお話しましたが「渋く苦い」紅茶が実に多いように思います。 さていよいよ本題です。この渋さの原因は色々と思い当たりますが、大きく分けて、茶葉の品種、淹れ方、水、などの違いが考えられそうです。まず茶葉の品種ですが、確かに温暖で平野部の多いところで育ったものと、反対に1500〜2000mの山岳地帯で気象変化の激しい地域に育ったもの、またスリランカやインドなどのように熱帯地方で栽培されるものとでは、それぞれ葉の大きさや葉肉の厚さも異なってきます。つまり、その地域の気候風土によって葉の性質が変わり、渋みとなるタンニンを多く含むものと、少ないものに分かれてくるのです。 そしてお茶の製造方法によってもこの渋みは変わってきます。茶葉は一般に発酵が進むにつれてタンニンが多くなり渋みが増すといわれています。そういう意味では、完全発酵の紅茶はもともと渋みをやや多めに含んでいるのも事実です。 では、イギリスで飲む紅茶が美味しいといわれるのは、単に産地や製造方法によって異なってくるタンニン量の少ないものを選ぶようにしているからでしょうか。いいえ、イギリスでも、日本でも普段飲まれている茶葉自体にそれ程の違いは見られないようです。とすれば淹れ方なのでしょうか?それともお水でしょうか? それは次回にお答えしましょう。次回はいよいよ紅茶シリーズのパートW、最終回です。これまでの総まとめから、私流の美味しい紅茶の淹れ方までを予定しています。どうぞ、お楽しみに。 |
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